町弁として仕事をしていると,町医者と比較されたりすることがたまにあります。確かに,町医者は体の不具合を治す専門家,町弁は法的なトラブル等を解決する専門家として,似ている点はあるのかもしれません。
さて,実際に町弁をやっていて,町医者とは異なるだろうなあという特徴として,どういう点があるのでしょうか?
@診療義務の有無 町医者の場合,医師法19条1項により,患者さんが診療をして欲しいと言っている場合,正当な理由がないと拒否できません。つまりは,自分の言うことをなかなか聞いてくれない,信頼関係を築くのが難しい患者でも,ヤクザの患者さんであっても,原則として断れないのです。すなわち,町医者はお客を選ぶことができません。
他方で,町弁は,受任義務はないので,信頼関係を築くのが難しい相談者の事件は,丁重にお断りすることができます。また,自分がやりたいと思えば,悪徳業者の弁護もできるし,やりたくなければ,そのような業者は断ることもできます。つまり,町弁はお客を選ぶことができます。
たまに,病院の医師や経営者側の方の相談などで,「他の患者に迷惑な行為ばかりをする患者がいる。診療拒否できないか」という相談がありますが,そういうのを聞くと,お医者さんは大変だなあと思っちゃいますね。
A保険の有無 町医者の場合,治療費や診察費は原則健康保険が適用されるので,全額を患者に請求しなくて済みます。たとえば3割だけが患者に請求する額であり,あとの7割は健康保険から出るわけです。
それに対し,町弁の場合,全額を依頼者に請求しなければなりません。開業医も,開業弁護士も,それぞれ看護婦・事務員や,勤務医・イソ弁を雇ってこれらの給料を払ったり,医療器具やOA機器などの費用がかかるので,ランニングコストは非常に高いです。弁護士の場合,それらをまかなえるだけのお金を全て依頼者に請求しなければならないので,依頼者からすれば割高感があるわけです。
ただ,医療費は保険制度があるため,金額には一定の制限がありますが,弁護士費用は各弁護士が自由に決めることができます。「うちはスゴ腕の弁護士ばかりだから,報酬は高いよ」なんてこともできちゃうわけですね。
というわけで,町弁と町医者を比べると,いろいろと似ているところや違うところがあるようです。また,気が向いたら,PART2を書こうと思います

ニックネーム 町弁(,まちべん) at 15:12|
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