2007年03月29日

★裁判官によってそんなに違うものなの?★

 警察の留置場の中って,取調べが終わると結構ヒマになるようで,裁判についてとか,量刑について,被告人同士で様々なうわさ話をしているようです。
 筆者の県のような,裁判官の少ないところでは,「A裁判官は刑が重い」とか,「B裁判官は軽い」とかいう噂がよくまわっているようなんですが,裁判官によって,刑って違うものなんでしょうか?

 結論から言うと,確かに,裁判官によって,微妙に違うところはあるとは思います。それは,人間が裁く以上,当然ともいえるでしょう。たとえば,情状証人として被告人のお母さんが出てきて,泣いてばかりで話にならないような状況だったとき,そのお母さんについて,『泣いてばかりで,あれでは被告人を監督なんてできない』とみるか,『あれほどまでに被告人のことを思うのなら,今後の監督が期待できる』とみるかは,裁判官によって違うんじゃないかと思います。
 ただ,刑事事件って,全く同じ事件ってほんと無いんですよね。同じ1万円のものの窃盗でも,前科前歴の有無,犯行態様,被告人の普段の情状,被害者の属性,反省の態度…など,様々な要素が複雑に絡んで量刑って決まります。ですから,たとえば少し刑が重いと感じても,果たして,その裁判官だけが重いのか,他の裁判官でも同様の刑なのかを,きちんと確かめる方法ってないんですよね。

 結局のところ,裁判官によって微妙に違うことはあるだろうけれども,ある裁判官だけが突出して重い,なんてことはないし,そもそも確かめる方法が無い以上,そんなことを気にしても仕方ないんですよね。
 ですから,被告人から,担当の裁判官は刑が重いかどうか聞かれても,筆者はたいてい「裁判官によって刑がそんなに変わるもんじゃないよ」と答えるようにしているんですよね眼鏡
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律関係

2007年03月26日

★依頼者は裁判の蚊帳の外?★

 みなさんが,民事の裁判を弁護士に依頼された場合,裁判がどうなっているのか,その行方はとても気になると思います。ところで,民事の裁判の場合,当事者(依頼者)本人の尋問等がなければ,基本的に弁護士だけが出頭すればOKで,当事者は来なくて構いません。
 では,実際のところ,弁護士だけでなく,当事者も裁判に来るケースは多いのでしょうか?

 そもそも,裁判期日は,平日の昼間にあるので,サラリーマンの方などはなかなか来ることができません。ですので,民事の裁判で,当事者の方が弁護士と一緒に毎回来るケースはあまりありません。
 また,民事の裁判の場合,初めの数期日は,お互いの主張の書面だけのやりとりになり,5分くらいで終わることが多いので,わざわざ当事者の方に来てもらっても,肩すかしをくらうようなことになります。
 さらに,和解の方向性等を,裁判所や相手の弁護士と模索する際に,当事者がくると感情的になってしまいまとまらないことも考えられ,そのようなケースではまずは弁護士だけで方向性を検討することもあります。
 他方で,和解の最後の詰めだったりすると,当事者本人に和解の席に来てもらった方が,その場でまとまる可能性も高くなることがあります。いずれにせよ,裁判の初期の段階では当事者本人は来る必要はないけれども,大詰めになると,尋問や和解など,当事者本人が来る必要が出てくると言えそうですね。

 ちなみに,裁判官から強力に和解を勧められ,弁護士も依頼者に対して和解を説得してみたものの,依頼者の方の決心がなかなか着かない場合に,裁判官から依頼者を直接説得してもらうため,依頼者を和解の席に連れていく,というケースもよく見かけられます。
 本来的には,依頼者との関係を調整するのは弁護士の仕事なんですが,実際のところ,裁判官の話を直接聞けば,すんなりと納得される依頼者も結構多いんですよね猫
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 弁護士

2007年03月19日

★警察って実はすごく身勝手?★

 犯罪の被害者にあって,困ったとき,最も市民の頼りになるのは警察ですよね? でも,弁護士をしていると,警察ってほんと身勝手だなあと思うことがよくあります。警察って,実は事件にするかしないかを選んでいるって知ってますか?

 もっともよく遭遇するケースが,夫婦間の暴力等です。よほど,救急車や110番沙汰になれば別ですが,ちょっとやそっと殴られたりしただけでは,いくら警察に被害届を出そうとしても,「そんなの,夫婦間のもめ事なんだから。警察は民事不介入ですよ」と言われ,受け取ってもらえないことがよくあるようです。
 また,知り合いから金を借りたところ,代理人となのる怖い男が出てきて,電話口に脅してくるなどのケースも,立派な恐喝ですが,「民事だから弁護士さんに頼みなさい」と言われることが多いです。さらには,親族同士で経営している中小企業などで,経営者の一人が会社の財産を勝手に着服していたケースなどでは,本来ならば立派な業務上横領のケースでも,「お金の管理をしっかりしていなかったあなたが悪い」などと言われてしまうことすらあります。
 結局のところ,事件として被害届を受理するかどうかは,警察の窓口次第,ということがよくあります。暴力団が絡んでいたり,不特定多数を狙った空き巣やスリの場合,警察は比較的よく動いてくれるのですが,個人的な関係間でのもめ事(先ほど挙げた親族間の横領や,夫婦間の暴行など)は,結局警察が動くことによって個人的な利益を擁護することになる,という考えがあるためか,れっきとした刑事事件でも,動いてくれないことがよくあるんですよね。

 というわけで,警察に行けば必ず被害を受理してくれると考えていると,痛い目に遭うことがあります。ただ,警察の窓口の方によって,かなり差があるようなので,一度ダメでも,日を変えて,又は別の警察署に行けば,受理してもらえることもあるのかもしれませんねモバQ
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 10:10| Comment(4) | TrackBack(0) | 雑談

2007年03月16日

★弁護士は事件を断りすぎ?★

 よく,「弁護士さんのところに弁護の依頼に行ったのに,断られた」と言って,不満を漏らす方を見かけます。弁護士には,事件の依頼を受けなければならない義務はないわけですが,いったいどういうときに弁護士は依頼を断ろうとするのでしょうか?

@事件が負け筋である
 弁護士がついたところで,100%負ける事件だと,弁護士費用だけが無駄になってしまうので,依頼者はあとで不満が残るでしょう。そんなときは,弁護士としても断ろうと考えちゃいます。
 ただ,100%負ける事件というのはそうないでしょう。たいていの事件は,弁護士がつくことによって,損失を抑えることができるとは思います。

A信頼関係を築くのが難しい依頼者
 弁護士の仕事は,依頼者と何度も何度も打ち合わせをしなければならないことが多いので,その依頼者と信頼関係を築くのが難しいと感じた場合,何とかして事件を断ろうとすることがあります。

B弁護士の信念に反する事件 たとえば,クレジット被害者救済をライフワークにしている弁護士の場合,サラ金から依頼があっても断ることがよくあります。

C弁護士の能力外の事件
 たとえば,筆者なら,海外の企業との交渉などは,英語もできないので躊躇して依頼は断ると思います。知的財産分野なども,専門性が高いので,依頼を受ける弁護士は限られてくるのでしょうね。

D儲からない事件
 全ての弁護士がそうだとは言いませんが,儲けにならない事件は断ろうとする弁護士がいることは事実です。弁護士は商売ですから,確かに儲けを考えることも必要ですが,相談者側からしたら,儲からないからといって受任してもらえないのは,不満がたまるでしょうね。

 などなど,ここに挙げたのは代表的な例で,まだ他にもあるとは思います。ただし,こうやって見ていると,全ての弁護士が依頼を断るケースというのはほとんどなくて,結局は,弁護士の個性によって,断るかどうかは変わってくることが多いと思うんですよね。
 ですから,一度弁護士に相談に行って断られた方も,また勇気をもって他の弁護士に相談に行くことは,結構重要なのかもしれませんね手(グー)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 19:12| Comment(3) | TrackBack(0) | 弁護士

2007年03月13日

★実務修習って人によって違うの?★

 司法試験に合格すると,1年ちょっとくらいの間,司法修習をしなければなりません。この間は,講義の期間もありますが,メインは裁判官,検察官,弁護士に一緒について指導を受ける,実務修習です。
 さて,この実務修習,当たりはずれというか,指導担当が違えば,修習内容にも大きな差が出てくるのでしょうか?

 裁判官の場合,一応指導担当係の方がいらっしゃいますが,それはあくまで世話役的なもので,基本的には配属された部の全ての裁判官から指導を受けるような形です。ですから,修習生は,部長からも,右陪席からも,起案の指導等を受けることが多いです。なので,配属された部によって若干の違いがあるとはいえ,人によって修習の内容に差が出ると言うことはほとんどありません。
 検察官の場合,指導係の検事という方がいらっしゃいます。筆者の県などのような小さなところでは,指導係は通常の事件も扱っていますが,大都市の場合,指導係の検事は修習生の指導のみを行っています。指導係の検事は,たいていは中堅〜若手クラスの面倒見の言い方がなられるようです。指導係の検事によって,修習内容に少し差は出てきますが,ある程度全国的に統一されてはいるように思えます。
 これに対し,弁護士の場合,個人の弁護士が修習生を指導することになります。たいていの弁護士会では,たとえば弁護士経験7年以上など,経験がある程度ある人に限定はしているようですが,それぞれどのような修習をするかについてまでは,細かく決めてはいないことが多いようです。ですから,たとえば1人だけでやっているおじいさん弁護士のところで修習をするのか,何百人と弁護士がいる事務所の30代の弁護士のところで修習をするのかで,修習内容に大きな違いがでてきます。

 というわけで,弁護修習に関しては,指導担当の弁護士がどの弁護士かによって,修習内容が大きく変わってきます。実務修習では,1日中指導担当の弁護士と一緒にいることが多いですから,なんと言ってもウマが合う方に巡り会えればいいんでしょうね目
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 修習生

2007年03月06日

★超ヒマな弁護士?★

 今日は,筆者の県の中でもかなり地方に属する町で,弁護士会主催の定例法律相談の担当日です。さて,実は,筆者はいま,今日どうやって時間をつぶそうかと考えているのですが,意味がわかりますか?

 今日の法律相談は30分×5コマの枠があるのですが,昨日の段階で,まだ1件も予約が入っていませんでした。一応,当日受付もOKなんですが,1か月に1回の法律相談で,先月の法律相談以降1件も予約が入ってないわけですから,おそらく今日も受付はないでしょう。でも,当日受付もOKなんで,弁護士は相談室で待機していないとだめなんですよね。
 事務所から法律相談が行われる町まで往復2時間半,相談室で2時間半待機,あわせて5時間も,ヒマな弁護士になってしまうわけです。まあ,記録とノートパソコンを持って行けば,事務所の仕事ができるんですけれどもね。

 その地域では,有料でやっている弁護士会の法律相談はガラガラなんですが,無料でやっている社会福祉協議会主催の弁護士法律相談は満員御礼なんだそうです。あまりにもガラガラでは弁護士が待機している意味がないので,無料にするかどうかとか,色々と考えた方がよいのかもしれませんね目
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:48| Comment(6) | TrackBack(0) | 弁護士

2007年03月02日

★中学生から見た弁護士って?★

 先日,中学校1年生を相手に,地域で働く様々な職業の方がお話をする,という授業があり,筆者が弁護士会の一員として講演に行きました。中学1年生と言えば,まだ前年までランドセルを背負っていた子どもたちです。いったいどんな職業についての意識をもっているのでしょうか?

 今回講師として行ったのは,弁護士,美容師,保健士,医師,消防士,警察官,ホテルマン,新聞記者などでした。生徒達は,全員の話を順番に聞くのではなく,事前に,自分が話を聞いてみたい職業の希望を出し,希望の職業の方1名の話を聞くことができます。
 ここで面白いのは,職業によって,生徒の傾向がはっきりとしていること。ここ数年やっているそうですが,たいてい,警察官の話を聞く教室には,クラスのやんちゃ者達が集まり,また,医師のところには,成績のよい子たちが集まるそうです。また,保健士さんのところには,女子が多いとか。
 ちなみに,弁護士のところは,そもそも人数が少なかったです(涙)。でも,中学1年であえて弁護士の話を聞くというだけあって,みなさん裁判ドラマとかをよく見ているのでしょう,とても知識が豊富です。どちらかというと結構真面目そうな子が多く,みんな真剣に話を聞いてくれました。

 でも,話だけよりも,何か見たり触ったりできる道具があると,生徒達は食いついてくるようですね。美容師の方は専門的なハサミやドライヤーを,医師の方は聴診器を,消防の方は消防の際の服を持ってきたりしたら,とても生徒達の評判がよかったようです。
 弁護士はいったい… バッジくらいしか思いつかないですねもうやだ〜(悲しい顔)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:58| Comment(3) | TrackBack(0) | 弁護士