2007年08月27日

★新人弁護士の挨拶って?★

 筆者の事務所にも,来月から,司法研修を終えた新人が新しく仲間に加わります。さて,事務所に新人弁護士が入った際,顧問先や依頼者,他の法律事務所などに挨拶文を送るのが定番なんですが,その挨拶文,実はほとんどどの事務所も同じような文章って知ってましたか?

 ほとんどの事務所が,1枚ものの少し厚めの紙を封筒に入れて,上半分に事務所からの時候のあいさつ,下半分には新人弁護士からの挨拶文です。なぜか,事務所からのあいさつでは,
「○○弁護士は,平成○年,○○大学在学中に司法試験に合格し,本年○月に司法修習を終えた,新進気鋭の弁護士です」
といった感じの文が書いてあり,新人弁護士からのあいさつでは,
「大学時代は○○を専攻しておりました。市民のみなさまのため,適切な法的サービスを提供していきたいと思います。若輩者ではございますが,ご指導ご鞭撻のほど,よろしくお願い申し上げます。」
なんて感じの文章が書いてあります。
 これがまた,どの事務所もほとんど同じなんですよね。文章だけを見ていても,まるで新人弁護士の個性が見えてこない。10月ころには,十数通くらいこういう挨拶文が来ますが,結局,ほとんど見ないまま捨ててしまうことが多かったりします。

 顔写真を載せたり,もうちょっと紹介文を工夫したりしたら,結構印象にのこるんじゃないかなあと思うんですけどね。あまりフランクな感じにしすぎると,かえって不快な印象や軽すぎる印象を与えてしまうんですかね…たらーっ(汗)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 弁護士

2007年08月22日

★なぜ独立するんですか?★

 筆者と同じ県の同期の友人が,もうすぐ独立して事務所を構えます。もう筆者らも10月で弁護士4年目に突入するので,一昔前の地方ならそろそろ独立が当たり前だったとは思うのですが,今は早い時期に独立する人が減っているので,随分早い方かもしれません。
 なぜ独立をするのか,独立する人たちに正面から聞けば,「自分自身で責任をもって仕事をしたい」とか,「自分でマネジメントをしたい」とか,かっこいい答えが返ってきそうですが,実際のところ,独立する人たちって,どんな動機で独立するのでしょうか?

@ボス(又は事務所)と合わない
 今所属している事務所が嫌なので独立を考える,という人は割合的にかなり多いと思います。居心地の良い事務所なら,そこにずっといたいですもんね。

A収入に不満
 イソ弁なら給料に不満があったり,共同経営でも経費負担に不満があったりなど,自分一人でやった方が儲かると思うので独立するという人も見受けられます。ただ,都心部では弁護士が過当競争気味なので,独立してすぐに儲けるのは難しいかもしれません。

B事務所をしきりたい
 いわゆる,「一国一城の主になる」というやつですね。昔は,弁護士は当然独立するもの,という雰囲気があったようですし,今でも,サラリーマンが嫌で弁護士になった人の中には,せっかく弁護士になったんだから独立して事務所を仕切りたいという人も少なくはないでしょう。

 などなど,独立する人には色々な動機があるんではないでしょうか。でも,やはり大都市ではなかなか独立は難しいようで,最近は大都市から筆者の県(地方)に来て独立する人も増えています。
 もちろん,大都市で経験を積んだ人が来て独立すると,また地元の弁護士とは違った風を吹き込んでくれるので,色々と刺激になるのですが,地元で最初から弁護士をしていた同期が独立するのは,特に嬉しいもんですねビル
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 弁護士

2007年08月16日

★控訴するって大変なの?★

 日本では,三審制がとられてますから,たとえば地裁で敗訴しても,控訴して高裁でもう一度判断をしてもらうことができます。
 新聞などに載るような大きな事件では,ほとんどの事件が控訴しているような印象を受けますが,実際のところはどうなんでしょうか?

 統計等は,最高裁の資料とかを見てもらえばいいのでしょうが,筆者らが実際に担当する事件としては,控訴率というのはそれほど高いわけではありません。そもそも,判決までいかずに,裁判の途中で和解する事件も多く,その場合,控訴自体ができなくなります。
 確かに,控訴自体は,それほど手数料(印紙)がかかるわけでもなく,大変ではないとも思われます。
でも,
@地裁の判断が高裁でひっくり返るというケースはまれで,無駄になることが多い
A金銭の請求の勝訴判決には,年5%の遅延損害金がつくことが多く,高裁で時間がかかった後に負けると,遅延損害金が高くなる
B弁護士費用が追加でかかることが多い
C地元に高裁がない場合,高裁のある場所まで行かなくてはならない
など,控訴をすることによっていろいろと大変だったりするんですよね。
 特に,都会で高裁がある都市の場合,地裁と同じ建物だったりするので,どうってことはないんですが,筆者の県のように高裁に行くには他府県を越えて行く必要があるような場合,控訴するっていうのは結構ハードルがあります。しかも,高裁では,和解を勧められることが多く,その場合は依頼者本人にも来てもらう必要があるケースも多々あり,高齢な依頼者だったりすると,「あんな遠いところまで行かなくちゃだめなら,控訴はあきらめるか」となるケースも見受けられます。

 いずれにせよ,三審制とはいえ,地裁の判断をひっくり返せるケースはほんとうにまれなので,地裁の裁判に全力を注がなくてはならないということなんですよね。でも,相手から控訴されると,妙に「本当に大丈夫かなあ,ひっくり返らないかなあ」と不安になってしまったりするですけどねたらーっ(汗)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:53| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2007年08月09日

★進路はいつ決めるのがいいの?★

 司法試験に合格した人は,弁護士になるか,裁判官になるか,検察官になるか,自分自身で決めることができます(もちろん,裁判官や検察官の場合,定員があるので,採用されなければなりませんが,裁判官や検察官になるために独自の採用試験が設けられているわけではありません)。
大きく分ければ,
@司法試験合格前から,既に進路を決めており,その進路に進む人
A合格前からある程度の希望はあったが,違う進路を選んだ人
B合格前には特に進路を決めておらず,合格してから進路を選んだ人
などにわかれると思います。では,これらのうち,いったいどのタイプが多く,また,どのタイプがよいとか悪いとかあるのでしょうか?

 @のタイプの人は,以前から何らかの動機をもって,その職業にすすもうと決めているわけですから,司法修習中,特にその職業の修習(検察志望なら検察修習)の際にはとてもやる気をみせます。まれに,自分の志望以外の修習の際に手を抜く人もいますが,たいていの人は,志望以外の職業を経験できるのは今だけなので,頑張って修習に励んでいる人が多いです。
 筆者は,Bのタイプだったのですが,@のタイプの人をみると,自分の目標に向かって嬉々として頑張っている人が多く,ちょっとうらやましく思ったりしていました。ただ,他方で,ずっと裁判官になれると思っていたのに,二回試験前に成績の面で教官から肩たたきをされたりする人もいたりして,辛い面もあると思います。また,@のタイプの人は,理想をしっかりと持っている人が多いことから,実際に修習を終えて実務家になってから,「こんなはずじゃなかった…」と辞めてしまう人も見受けられます。
 他方で,AやBのタイプの人は,修習中に様々な進路を垣間見てから,進路を決める人なので,理想と現実のギャップで苦しむことは少ないかもしれません。ただ,最近は,司法試験合格者の人数が急増したため,希望通りの進路に簡単に進むことができず,妥協して進路を選ぶ人も増えているようです。Bのタイプの人で,「なぜ地方で弁護士がしたいの?」と聞いても,本音では裁判官や検察官には成績の面から難しく,また,年齢が若くなく体力が不安とのことで大都市の巨大事務所を目指そうともせず,妥協して地方に来た,というような本音が見え隠れしているケースもあります(まあ,修習生が弁護士にこんな本音をそのままズバッとはいいませんが…)。妥協して就職してしまうと,@のタイプの人以上に,辞めてしまうのではないだろうかと思ってしまいます。

 というわけで,まとまりのない話になりましたが,要は,妥協せず,しっかりと自分の適正に合った進路を,司法修習中に目指して欲しいなあ,ということです。なんか,筆者が大学3年生の終わり頃,就職活動を本格化させようという時期に,大学の就職課の方々が言っていたことと同じことを言ってるなあ…たらーっ(汗)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 修習生

2007年08月02日

★法律の条文には反していないけれど…★

 法律の規制に反すれば,原則として違法となるのはわかりますが,法律の条文には具体的に書かれていなくても,違法になる場合があるってこと,知っていますか?

 先日,建築環境問題のシンポジウムがあり,実行委員としてお手伝いをしてきました。筆者は不勉強であまり知らなかったのですが,特に歴史都市である京都などで,町家のど真ん中に,巨大なマンションが建ったりするのは,景観を破壊するので違法だ,という訴訟が,かなり起こされているようです。
 マンションの建築の際には,建築確認等を経ていますので,形式的には建築基準法等に違反していないわけです。それでも,それまで地域住民が共同しあって,2階建てまでの建物しか建てず,歴史的景観を保存してきたのに,突然何十階建てのマンションを建てるのは,問題じゃないか,ということのようです。
 法律の明文で規定されていないことを裁判で主張していくのは,なかなか容易には認められませんし,難しいことだと思います。また,景観といっても個人によって感じ方に違いもありますし,何よりも,日本の裁判は原則としてあくまで「個人の」権利の判断をするところなので,「公共の」景観が破壊されたことを一個人である住民が裁判をしても,裁判所は判断を避けようとする傾向があることも事実です。なので,建築環境問題などという言葉を聞くと,筆者はこれまで『ああ,裁判での解決は難しそうだなあ』とすぐに考えてしまっていましたが,実際に町家のど真ん中に建ったマンションの現場写真などを見ると,何とか解決しようと奔走する弁護士の気持ちも理解できた気がしますね。

 建築環境問題だけでなく,法律には直接規定されていないけれども,何とかせねば!という問題は,たくさんあるんでしょうね。
 そもそも,サラ金被害の問題も,昔は,法整備がされていなくて,裁判ではなかなか解決できず,それでも何とか被害者を救おうとそのころから頑張っていた弁護士もいたようです。
 そのころのことを思うと,筆者は,ほんと先人たちの努力にのっかって仕事をしているだけだなあ,なんて思ってしまいますね目
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 法律関係