2007年10月26日

★どうして早く終わらすことができないの?★

 よく,「一刻も早く離婚したいんです!」とか,「今すぐに売掛金を回収してもらわないと!」と相談をしてくる方がいらっしゃいますが,筆者は,見通しを説明したうえで,それでも筆者の想定よりも急がれる方については,他の弁護士への相談を勧めています。
 弁護士が急いで仕事をすれば,すぐに事件を終わらせることはできるんでしょうか?

 裁判等で法的な解決を図るのであれば,ある程度時間がかかってしまうのはやむを得ないかもしれません。つまり,たとえば,弁護士のところに相談に行って,その弁護士が相談当日に徹夜で訴状を書いて翌朝一番に訴状を提出しても,裁判所はお役所なので,たいてい2週間後くらいに第1回目の期日をいつにするかの打ち合わせがあり,その1か月後くらいに第1回目の裁判,という流れになってしまいます。どれだけ弁護士が仕事を急いでも,その期間はほとんど短くなりません。
 そうすると,それよりも急ぐとなると,弁護士は本来の仕事であり最大の武器でもある「裁判」という手段を捨てて,相手と交渉をすることになります。弁護士から電話や郵便が来たからと言って,相手が驚いてすぐに支払うとは限りません。そこで相手が徹底抗戦してきた場合,通常なら裁判をすればいいわけですが,急がなくてはならないとなると,弁護士としても焦って,恐喝的な言葉を発してしまったり,相手を丸め込んでしまおうとしてしまいがちです。
 さらに,離婚などになると,決めなければならないことも多いですから,深く対立している相手と調停や審判を経ずに決着をつけることは,後でもめ事の蒸し返しになることも結構見受けられます。
 ですので,筆者は,弁護士の仕事としては出来る限り早急にするけれども,裁判なんて待てないというほど急がれる方については,十分にご納得頂いてからしか,なかなか受任できないんですよね。

 まあ,確かに,離婚の調停→離婚訴訟となると,場合によっては決着がつくまで2,3年くらいかかることもあるので,それではあまりにも遅すぎるとは思うんですけれどもねえ…もうやだ〜(悲しい顔)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 弁護士

2007年10月22日

★弁護士事務所は危険にさらされている?★

 先日,大阪の弁護士事務所に男が侵入し,女性事務員が刺されたという悲惨な事件がありました。
 弁護士事務所って,そんなに危険なことがあるのでしょうか? また,危険があるとして,どのような対策がなされているのでしょうか?

 確かに,地方の町弁の仕事というと,どうしても「敵」を作らざるをえない仕事と言えるかもしれません。たとえば,離婚事件で,妻の依頼を受けただけで,夫から逆恨みされて,「何であんな奴(妻)の弁護をするんだ!」と怒鳴って電話をかけてくる方もいます。また,「今からお前の事務所に行くぞ!」と脅す方もいらっしゃいます。また,多重債務問題ではヤミ金を相手にしたり,場合によって相手に暴力団関係者が絡んできたりすることもあるので,危険にはさらされているといえるでしょう。
 とはいっても,地方の町弁の事務所では,昼間のセキュリティははっきりいって甘い事務所が多いと思います。弁護士が裁判などで外出しているときは,女性の事務員だけという事務所も少なくありませんし,また,昼間なら誰でも入ろうと思えば入れるという事務所が多いのが現状です。弁護士事務員あわせても3,4人程度の事務所では,そこまでセキュリティにお金をかけられないのが本音でしょう。

 結局,地方の弁護士事務所って,危ないから何とかしなきゃなあ,と重いながらも,何もできていない事務所が多いんですよね。よく,「弁護士事務所の事務員」というと,なんか格好いいイメージを持つ人もいらっしゃるようですが,実態はイメージとはかなり違うかもしれませんねたらーっ(汗)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 弁護士

2007年10月15日

★弁護士の知識は住宅購入に役立つ?★

 筆者はこれまで賃貸マンションに住んでいたのですが,これまで住んでいたところの近くに手頃な中古の一戸建て物件が出たので,ローンを組んで購入し,先週は引っ越しで色々と大変でした。弁護士という職業柄,住宅購入にあたり,一般の方々以上に気にしてしまうことが何点かあったのですが,いったいどういう点でしょうか?

 まず,近隣とのご関係です。市役所等の法律相談で,土地の購入や工事にあたって近隣との境界や工事の騒音等で揉めたという事例は非常におおく見受けられます。でも,仲介業者に,境界の確認だけはきちんとしてくれと伝えることぐらいしかできず,実際には住んでみないとなかなか近隣の方々がどのような方なのかはわかりません。
 また,重要事項説明書に書かれている,土地の規制や建物立替えの際の規制なども,結構気にして読んでしまいます。でも,これも,建築上の規則って各地域ごとに非常に細かく設定されていて,建築士さんならまだしも,一般の弁護士ではほとんどわからないんですよね。
 さらに,住宅ローンの契約内容です。特に,いわゆる固定期間特約の条件や,繰上げ返済時の諸条件などにはすごく気をつけたつもりです。でも,これまた,最近の住宅ローンはまさに特約とかオプションだらけで,その銀行独自の用語などがあったりして,銀行の窓口の説明を聞かなければ,なかなかわからないんですよね。

 というわけで,結局,住宅購入にあたって,弁護士の知識はほとんど役にはたちませんでした。弁護士の知識が役に立つのは,今まで住んでいたマンションの敷金返還を求めていくときぐらいかもしれませんね目
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:20| Comment(1) | TrackBack(0) | 弁護士

2007年10月01日

★離婚専用ローンは必要?★

 某銀行が,離婚の際に必要な資金融資する,離婚専用ローンを発表したとインターネット上のニュースに流れていました。さて,このような離婚専用ローン,果たしてどのような人が使うのでしょうか?

 離婚の慰謝料というのは,本来,必ず発生するものではありません。離婚の原因が一方にだけある場合に発生するものです。離婚の際には,お互い,『相手が100%悪い』と考えがちですが,確かにどちらかが一方的に悪いケースもあるものの,正確の不一致など,どちらかが一方的に悪いというわけではないケースも多いです。そんなときに,離婚調停等を経て,慰謝料は無しという解決も少なくありません。
 また,慰謝料が発生しそうなケースでも,実際に相手にお金がなければ,勝訴判決をもらったところでなかなか回収できません。そこで,やむなく,お互い譲歩して和解するケースもよくあります。
 ところが,今後は,このような離婚専用ローンが出てくると,慰謝料をもらえる側からすれば,「ローンを組んででも慰謝料を払いなさい」となってくるんでしょうね。ただ,ローンを組むことを相手に強制はできませんから,そういう意味では,慰謝料を払いたくない人がこのようなローンを使うのではなく,むしろ,慰謝料を支払ってでも早く離婚したい,という人が使うことになるのかもしれませんね。

 扶養されていた配偶者の側からすれば,離婚に至るまでの,別居を始めるための費用だったり,仕事を探したりするまでの間の資金を工面するのが結構大変だったりします。慰謝料よりも,このような,新たな生活再建のための資金の貸し付けの方が重要かもしれませんね銀行
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:39| Comment(1) | TrackBack(0) | 雑談