結論から言えば,通常の事件では,事件を受ける受けないは弁護士の自由です。実際に,市民法律相談などに行くと,どう考えても法律的に筋の通らない主張だったり,反社会的な団体と思われるところからの依頼だったりすることもあるわけで,受けない,つまり断ることも少なくありません。弁護士は自営業ですから,「儲からない事件は受けない」という弁護士がいても,道徳的には非難されても,法律等に反するわけではありません。
おそらく,友人らから,先ほどのような質問が出るのは,医師の場合と比較してしまうのでしょう。医師の場合,医師法第19条により,診療義務が課せられ,正当な理由なく診療を拒否できません。
他方で,弁護士の場合も,刑事の国選弁護事件などの場合,各県によって異なるものの,名簿順に回される場合などは原則として断れませんし,一度受けた後は裁判所から解任してもらえない限り,自ら辞任することはできません。
というわけで,弁護士は,原則として,事件を断ることもできちゃうわけですが,やはり,一般の方々には,医師と同じで断ることはできないと思われる傾向があるようで,「断るなんて,ひどい弁護士だ!」と怒鳴られてしまうこともあるわけです。
新人弁護士にとっては,いかに上手に断るか,断った後にいかにフォローしてあげるかが,とても重要な仕事の一つになったりするんですよね
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