2008年02月08日

★弁護士の仕事は量より質?★

 「仕事は量より質」と言われることがあります。弁護士(特に地方の町弁)の仕事って,「定時」とか「残業」などという概念はないですし,ある意味結果を出すことが重要なので,まさに量より質が重要だといえます。
 でも,いくら質がよくても,量も必要な町弁の仕事もあるって知っていますか?

 挙げてみればたくさんあるとは思うのですが,やはり,不安を抱いている依頼者とのコンタクトは,質より量の面があるのではないかと思います。多重債務の相談の初期の段階だったり,DV被害者からの依頼だったりする場合です。
 特に顕著なのは,逮捕されたばかりの人の刑事弁護です。逮捕されたばかりの人は,これからどうなるのかわからず,とても不安です。弁護士が来てくれる,というだけで,少し不安が解けますし,弁護士を信頼してくれるようになります。いくら外でいい弁護をしていても,面会にあまり行かず,被疑者が弁護士を信頼できず,取調べの刑事を信頼してしまって,刑事の言いなりになってしまう,ということも少なくありません。
 ですので,実際に会って話す内容があまりなくても,とりあえず,直接会って,話を聞いてあげることが重要になってくる場合が多い気がするんですよね。

 ただ,必要以上に会いすぎると,友達のようななあなあな関係になってしまって,『レンタルショップにエロDVDを返しに行ってきてくれ』みたいな,刑事弁護と関係のないことまで依頼されてしまうので,注意が必要なんですけどねもうやだ〜(悲しい顔)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2008年02月04日

★町弁にも外国語は必須か?★

 この土日は,司法修習が同期同クラスの友人らと,遊びに行ってきました。1人は地方の裁判官ですが,もう1人は東京で外国法事務共同事務所の渉外弁護士,もう1人はアメリカに本社のある外資系企業の日本法人でインハウスロイヤー(企業内弁護士)をしています。東京の2人は,2人とも,外国人(特にアメリカ人)と一緒に仕事をしたりする機会が多く,英語の使用機会もかなり多いようです。
 では,筆者のように地方の町弁の場合,外国語を使う機会って多いのでしょうか?

 まず,英語に関して言えば,ほとんど使う機会はありません。1年に1度くらい,「相続人がアメリカに移住してしまっていて,遺産分割の話合いができない」などという相談を受けることがありますが,実際に事件として受任することはほとんどありません。また,英語を使う国の人が逮捕・勾留されて,接見に行くこともありますが,非常に少ないですし,その際には通訳がつきます。
 他方で,筆者の県の地理的要因もあるのかもしれませんが,南米の方が民事・刑事事件にかかわる機会が結構多く,スペイン語やポルトガル語はよく耳にします。特に,出稼ぎに来た工場労働者が,仕事をしたのにきちんとした賃金をもらえないとか,そういった相談は少なくありません。
 また,最近は,中国語や広東語など,東アジアの国の方々がかかわる事件も増えつつあるなあという印象があります。

 とは言え,やっぱり,地方で町弁をしていく際に,外国語を自分で使わなければならない機会って,やっぱりほとんどないんですよね。なので,外国語が堪能な友人に会ったあとは,「よっしゃ,僕も外国語を勉強しようかな」と一瞬は思うんですが,結局は何もしないままになっちゃうんですよねたらーっ(汗) 
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:56| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2007年08月16日

★控訴するって大変なの?★

 日本では,三審制がとられてますから,たとえば地裁で敗訴しても,控訴して高裁でもう一度判断をしてもらうことができます。
 新聞などに載るような大きな事件では,ほとんどの事件が控訴しているような印象を受けますが,実際のところはどうなんでしょうか?

 統計等は,最高裁の資料とかを見てもらえばいいのでしょうが,筆者らが実際に担当する事件としては,控訴率というのはそれほど高いわけではありません。そもそも,判決までいかずに,裁判の途中で和解する事件も多く,その場合,控訴自体ができなくなります。
 確かに,控訴自体は,それほど手数料(印紙)がかかるわけでもなく,大変ではないとも思われます。
でも,
@地裁の判断が高裁でひっくり返るというケースはまれで,無駄になることが多い
A金銭の請求の勝訴判決には,年5%の遅延損害金がつくことが多く,高裁で時間がかかった後に負けると,遅延損害金が高くなる
B弁護士費用が追加でかかることが多い
C地元に高裁がない場合,高裁のある場所まで行かなくてはならない
など,控訴をすることによっていろいろと大変だったりするんですよね。
 特に,都会で高裁がある都市の場合,地裁と同じ建物だったりするので,どうってことはないんですが,筆者の県のように高裁に行くには他府県を越えて行く必要があるような場合,控訴するっていうのは結構ハードルがあります。しかも,高裁では,和解を勧められることが多く,その場合は依頼者本人にも来てもらう必要があるケースも多々あり,高齢な依頼者だったりすると,「あんな遠いところまで行かなくちゃだめなら,控訴はあきらめるか」となるケースも見受けられます。

 いずれにせよ,三審制とはいえ,地裁の判断をひっくり返せるケースはほんとうにまれなので,地裁の裁判に全力を注がなくてはならないということなんですよね。でも,相手から控訴されると,妙に「本当に大丈夫かなあ,ひっくり返らないかなあ」と不安になってしまったりするですけどねたらーっ(汗)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:53| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2007年04月09日

★調停は待ち時間が長すぎる?★

 弁護士の仕事って,待ち時間や移動時間が結構長いという話は,これまでにも何回か書いてきました。そのなかでも,待ち時間が最も長い弁護士の事件の一つが,家事調停事件だっていうのは知っていますか?

 離婚や相続の話がまとまらず,裁判所に判断等を求める場合,原則として,まずは調停委員が間に入った家事調停が行われます。家事調停では,弁護士をつけずに,当事者本人だけが出頭するケースも多いのですが,その後審判や訴訟になることが予想されるケースなどの場合,調停の段階から弁護士をつけることもあります。
 この調停,申立側と相手側は,交互に部屋に入って,調停委員の話を聞いてもらいますから,半分は待ち時間になります。特に,弁護士VS当事者本人のケースの場合,当事者本人側としてはなんとしても調停委員にしっかりと話を聞いてもらおうと考えて,話がながくなることが結構見受けられ,弁護士側は実際に話す時間が2割,待ち時間が8割,なんてこともたまにあります。さらに,通常の民事裁判であれば,1回の手続は15分とかで終わることが多いのですが,調停の場合,2時間〜3時間はザラで,長いときは4時間くらいかかることもあります。ですから,調停の期日が入ると,午前か午後のどちらかは完全に時間を空けておかないとだめなんですよね。

 というわけで,家事調停事件は,弁護士にとってはとても待ち時間の長い案件です。しかも,依頼者と一緒に出頭することが多く,待ち時間は待合室で依頼者とずっと一緒に待っているわけです。
 まあ,その間に,依頼者から色々と雑談で面白い話を聞けたりすることもありますし,悪いことばかりではないんですけれどもね耳
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2007年02月26日

★ボス1人だけの事務所に就職すると危ない?★

 地方の町弁をする弁護士事務所と言えば,昔は1人でやっている方が多かったですが,最近は2人とか3人とか,複数の事務所が増えてきました。これまで1人でやっていた方も,新人イソ弁を採用しようかと,司法修習生の募集をかけているところもあるようです。
 修習生の間では,ボス1人のところよりも,できるだけ複数の弁護士がいる事務所を希望する人が多いようですが,実際のところ,どちらがいいんでしょうか?

 複数の弁護士がいる事務所を希望する修習生に理由を聞くと,たいていは,@いろいろと指導してもらえる,A幅広い事件を担当でき,勉強になる,ということを挙げられます。
 しかしながら,複数の弁護士がいても,新人を全員で指導するわけではないでしょう。結局は,ボス弁か,指導の兄弁につくわけで,むしろ,ボス弁1人だけの方が,最初のころはボスと2人きりでみっちり指導してもらえる可能性もあります。また,複数の弁護士が指導してくれる場合,お互いの教え方に食い違いがあったりして,その間に挟まれて悩んでしまう,ということは当然あるでしょう(サラリーマンを経験した人なら,わかるのではないかと思います)。
 また,幅広い事件を担当できるかどうかは,事務所の雰囲気と,自分自身のやる気が全てです。これまで,あまり知的財産分野とかを扱っていなかったボス弁1人の事務所でも,新人が,しっかりとやる気をもって勉強し,ボスにそういう事件がきたらやります!ってアピールすれば,今後はそういう事件の受任も増えるでしょう。また,弁護士が数人いても,顧問先が偏っていたりすれば,実際に受ける事件はあまり幅が広くない,というケースだってよくあるわけです。

 というわけで,結局は,ボス1人だけの事務所を敬遠する必要はないように思われます。弁護士が何人いるかというよりも,結局は自分の上司はボスなわけですから,ボスと個人的に相性が合うかどうかの方が,重要な気がしますね犬
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2006年12月25日

★弁護士会に会派が生まれる日?★

 弁護士は,基本的に都道府県ごとの「弁護士会」に所属していますが,弁護士会の中に,さらに「会派」があることが多いって知ってますか? 

 弁護士が100人以上いる弁護士会の場合,どこまで公式のものか非公式のものかは別として,会派というか,派閥のようなものがあることが多いです。普段から積極的に勉強会やレクリエーションをやっている会派もありますし,単に会長選挙のときだけ集って意思統一するような会派もあるようです。
 筆者の県では,筆者が修習生のころはまだ弁護士が50人もいませんでしたから,会派はありませんでした。会長選挙といっても,任期が1年なので,基本的には年功序列で必ず全員が1度は会長にならなければならないのが事実上の慣習だったので,会派の必要性はなかったのかもしれませんね。
 でも,弁護士が増え続けて,今ではもう約70人です。このままなら,近いうちに100人を突破して,会長選挙も本当の意味での選挙になるかもしれません。そうすると,いつの間にか,筆者の県でも会派というかグループのようなものができあがってくるのかもしれませんね。

 代々村一番の長老を村長にするのが当たり前だった村社会から,選挙で長を選出する民主型社会へ。弁護士会という超狭い世界ながら,今後そういう変動の時期を垣間見れるかもしれないのは,ちょっと楽しみでもあり,不安でもありますね眼鏡
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:35| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2006年08月30日

★電車と車,どちらで接見に行くの?★

 私鉄や地下鉄などがあまりない地方で弁護士をしていると,遠くの警察署に接見にいく際に,電車で行くか車で行くかはとても悩ましい問題です。
 弁護士に限らず他のお仕事でも同じでしょうけれども,車と電車,どちらのほうが便利なんでしょうか?

まず,車のメリットをみると,
@ドアtoドアで行ける
 地方の警察署は,駅前よりも幹線道路沿いの方が多く,駅からはかなり遠いこともよくあります。雨が降っていたりすると,車の方がかなり楽ですよね。
A重い荷物を気にしなくてよい
 重大事件などになると,事件記録だけでタウンページ数冊分になることもよくあります。電車の際は,持ち運びだけで大変です。
B電話が使える
 あまり好ましいことではないものの,車ならハンズフリーで携帯電話が使えます。これに対し,電車の中では使えません。

これに対し,電車のメリットをみると,
@渋滞がなく,時間が予想できる
 これはとても大きいですね。車の場合,通常1時間のところが,工事をしていて2時間かかるなんてこともよくありますもんね。ただ,筆者の乗るJRは,非常によく大幅に遅れるんですけれどもね…
A寝たり,本を読んだりすることができる
 眠いときは運転するのも辛いですから,電車で寝た方が楽ですね。
B時間の制限でメリハリをつけることができる
 遠隔地の警察署に行く場合,帰りの電車がこれを逃すと1時間半待ち,なんてこともあるわけです。そんなときは,接見の際に,○時の電車に乗るために,接見は40分で終わろう,などという目標?ができます。こういう目標が合った方が,かえってメリハリをつけて聞きたいことを重点的に聞けたりすることもあります。

 うーん,こうやって並べてみると,天候とか,荷物の重ささえ我慢すれば,電車の方が便利な気がしますね。ただ,やっぱり,最寄りの駅から歩いて行けず,タクシーもかなり探さなくては行けないような警察署の場合,電車では辛いですし,結局は駅からの距離が一番の決めてかもしれませんね電車
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2006年08月03日

★離婚訴訟はお好き?★

 来年4月から,年金分割の制度(http://okaguchik.bblog.jp/参照)が開始することに伴い,離婚を来年4月まで控えている人が結構いる,などということが新聞等で言われたりしています。実際に,専業主婦の方で結婚年数が長い場合,弁護士からこの制度の話をすると,もう少し我慢しよう,という人も結構います。
 さて,離婚訴訟,来年4月には一気に増加するのでしょうか?

 そもそも,弁護士になって痛感するんですが,離婚ってほんと揉めることが多いです。揉めない離婚の方がむしろ珍しいです。まあ,仲が悪くなってけんか別れで離婚するケースが多く,しかも親権,養育費,慰謝料,財産分与…等々決めることが多いですから,なかなか全てがうまく話合いで解決することは少ないんでしょうね。そして,来年4月からは,これらに加えて,さらに夫の厚生年金について,分割するかどうかを離婚時に悩まなければならないわけですから,単純に考えても離婚に関する裁判や調停の数は増えるのだろうなあと思います。さらに,来年4月まで控えている人や,経済面から離婚できなかったけれども新制度によって離婚をしようと考える人も出てくるでしょうから,やはり,来年4月には離婚訴訟等が増加するんでしょうね。

 ちなみに,筆者の県の家庭裁判所は規模が小さく,調停室も多くないので,もしも来年4月にたくさんの離婚調停が申し立てられた場合,裁判所が込んでしまって調停の日がなかなか入らず,申立てをしても3か月近く待たされてしまうんでしょうねもうやだ〜(悲しい顔)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 07:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2006年06月22日

★地方都市だと争いは1回で終わりやすいの?★

 民事でも刑事でも,地方裁判所での判決に不服がある場合,原則として高等裁判所に控訴することができます。
 実はこの控訴,地方と都心では少し事情が違うというのを知っていますか?

 地方裁判所は,全国各都道府県にありますが,高等裁判所は全国8カ所の大都市にしかありません(支部も一応ありますが)。高等裁判所がある大都市の場合,高等裁判所は地方裁判所と同じ建物の違うフロアにあったり,隣の建物だったりすることが多いので,控訴する際に地理的な障害というのは特にないわけです。
 これに対して,地方で第1審の裁判の弁護をすると,地裁の判決に不服があっても,控訴審はかなり離れた県外の裁判所で審理がなされることになるので,弁護士はともかく,依頼者にとってはかなり心理的に障害になるようです。筆者の修習地は,高裁所在地の隣の県,現在は高裁所在地の隣のさらに隣の県なのですが,修習中は,依頼者の方が比較的すぐに「控訴して下さい」というケースが多かったのですが,弁護士になってからは,「不満はあるけれども,わざわざ○○(高裁所在地の名前)まで行って裁判するというのも…」と言われるケースが多く感じられます。
 ですから,統計を知らないので何とも言えませんが,ひょっとしたら,地方の方が,控訴率は低くなるのかもしれませんね。

 でも,実際の所は,高裁では証人尋問などはほとんど行われませんし,依頼者の方が高裁に行かなければならないということは少ないので,遠隔地というのが実はあまり障害にはなりません。ただ,控訴しても逆転の可能性がほとんどない場合などに,「高裁となると,○○県まで行かないと駄目ですしねえ…」というのを一つの理由に,あきらめて頂く場合もあるんですけれどもねふらふら
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2006年06月08日

★法廷とクールビズ★

 蒸し暑い日が続くようになりました。筆者の事務所の近くにある県庁の職員の方々は,6月からクールビズで出勤されていらっしゃいます。さて,昨年1年間でかなり定着したクールビズ,弁護士が法廷の場で取り入れることは増えていくのでしょうか?

 民事の裁判の場合,第1回目と証人尋問等が開かれる時を除き,途中の部分はほとんどが会議室のような部屋で行われ,出席者も弁護士と裁判官,書記官だけです。裁判官も法服を着ないですし,和やかな雰囲気のことが多いので,クールビズでもそれほど問題はないのかなと筆者は思ったりします。
 これに対し,刑事事件の場合,原則として全て公開の法廷で行われますし,もちろん毎回被告人も出席します。裁判官ももちろん法服を着ていますし,罪を裁く場ですから,ある程度の厳格さが求められます。もちろん,だからと言って弁護士が上着を着なければならないわけではありませんし,法廷の入り口にも,わざわざ「上着の着用は不要です」と書かれていることもあります。でも,筆者のこだわり過ぎかもしれませんが,やっぱり刑事裁判では厳格さや緊張感が合った方が,被告人の反省や再犯防止につながるような気がしますし,裁判官も暑い中法服を着ているのに,弁護士は暑いのがイヤだからクールビズ,ということにちょっと違和感を感じてしまいます。ですから,筆者は,やっぱり刑事裁判の際はネクタイ,上着をつけちゃいますね。

 ところで,刑事裁判の被告人は,たいていの場合Tシャツやトレパンにサンダルという格好をしています。ある意味,刑事の法廷では,被告人が最もクールビズなのかもしれませんねブティック
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 07:53| Comment(9) | TrackBack(0) | 日記

2006年02月28日

★なぜ弁護士になったの??★

 司法試験に合格すると,今度は弁護士,裁判官,検察官のどれになるか迷うことになります。もちろん,初めから志望が決まっている人もいますが,筆者の場合はどれになるか全く決めていなかったので,結構迷いました。
 さて,筆者の場合,なぜ弁護士を選んだのか,そして,その当時弁護士を選んだ理由と,実際の現実とではギャップはなかったのか,検証してみましょう。

@転勤がない
 これは非常に大きな理由でした。実際,周りの人も転勤がイヤで裁判官や検察官をあきらめた人も多いです。裁判官や検察官は,単身赴任を覚悟しないとなれないですからね。
 もちろん,実際弁護士になって,当然転勤はありません。

A営業トークを活かせる
 筆者はもともと学生のころは周りの友人らから営業向きだと言われ続け,実際に短いですが営業マンもしていました。ですから,比較的愛想よく振る舞う方ですし,人前でしゃべったりすることは嫌いではありません。裁判官や検察官と違い,弁護士ならそういう能力って活きてくるかなあという思いはありました。
 でも,実際のところ,いわゆる営業トークはあまり弁護士の仕事には活きてきませんね。むしろ,威厳のある話し方ができる人の方が,羨ましく思えたりします。筆者はハスキーで声が高いんですが,低い声になりたくてしょうがありません。

Bまとまった休みをとれる
 筆者は必ず年に数回はダイビングに行きたい人なので,働くときはしっかり働くので,年末年始やGWなどにはどかっとまとまった休みが欲しいタイプです。
 実際に,同期の話を聞いている限りでは,裁判官や検察官よりも,自分の思った時期に休みを取りやすい気がします。まあ,自分でしっかりと休むという意思を表明しなければ,休めないでしょうけれどもね。

 弁護士になった理由はまだもうちょっとあるので,続きは明日書きますね
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2006年01月30日

★おやつの時間はありますか?!★

 会社勤めの人でも、会社によって仕事時間中の雰囲気って全く違うと思います。直接顧客と接しない職場であれば、仕事時間中でもガムをかんだり、ペットボトルでお茶を飲んだりすることは全然OKでしょう。でも、銀行の店舗フロアだったりすると、お客様の目があるので、そういうことはできないでしょう。
 あなたの職場は、小腹がすいたときに、おやつを食べても許される職場ですか?

 裁判官の場合、法廷がない日は裁判官室で記録を読んだり判決の構想を練ったりするわけですが、比較的ガムをかんだりおなかがすいたらおやつを食べたりしている人も多いようです。筆者が修習生だったときも、若い裁判官が3時頃に自分の机でクッキーとかをかじりながら記録を読んでいました。頭を使う仕事なので、甘い食べ物が欲しくなるのかもしれません。
 弁護士の場合も、裁判や打ち合わせがなければ、何を食べながら仕事をしようが自由です。筆者が弁護修習でお世話になった事務所では、3時にいつもコーヒーと小菓子が出てきました。あのころは、「いつも事務員さんがお菓子を買ってきているのかなあ」などと考えていましたが、実際に町弁になってみると、意外とお歳暮とか依頼者からのお礼などで御菓子を頂く機会が多く、もらった御菓子を出していたのかなと思います。

 というわけで、法律家の職場は、おやつを食べても許される職場なわけです。仕事中ずーっとお客様から見られている職場って、ほんと大変なんでしょうね喫茶店
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2006年01月24日

★立場が変われば視点も変わる★

 昨日に続いて「12人の優しい日本人」の話を。
 一緒に見に行った同期の検事は,筆者と同じ修習地でした。修習中は,筆者の下宿にTVがなかったので,いつもその検事の部屋で『白い巨塔』とか『ビギナー』とか見ていました。そのころは,裁判物のドラマとかを見ても,だいたい感想とかは皆たいして変わりはありませんでした。

 まだ実務家になって1年半ですが,やはり,事件の見方,視点に違いが出てくるものですね。舞台で,12人の陪審員が証拠からいろいろなアナザーストーリーを推理しているのをみて,筆者は,「そんなストーリーくらい,弁護人がしっかり主張しろよ!」と思ったんですよね。弁護人としては,否認事件なら,検察官の主張及び証拠の矛盾を探し出し,追及するのが役目ですから,ちょっとでも矛盾があれば,いろいろなアナザーストーリーを考え,検証してみるのがふつうだと思うんですよね。
 これに対し,友人の検事は,「裏付け捜査がずさんすぎるよ」と言っていました。つまり,裁判で,いろいろなアナザーストーリーを考えられてしまうのは,捜査の怠慢があったからで,捜査側としては,今後予想される反論やアナザーストーリーを想像して,そのストーリーを潰すべく,裏付け捜査をしていかなければならないということなんですよね。
 同じ舞台をみても,見る視点,考える視点が変わってくるんだなあと実感させられましたね。

 ちなみに,別に法律家だからと言って,そんな真面目なことばかり考えてるわけじゃありません。舞台を見ていてほとんどは,大爆笑したり「おー,江口洋介はやっぱかっこいいなあ」なんて言ったりしていただけなので,あしからずモバQ
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:34| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記

2006年01月06日

★海外に行くには許可がいる?★

 年末年始に,海外に旅行に行かれた方もいらっしゃると思います。ところで,司法修習生って,海外旅行は許可がなければ行くことができないって知ってますか?

 司法修習生は,海外旅行に行くときには,事前に研修所の許可が必要なんです。たとえ旅行が,年末年始休暇のときであっても,盆休みであってもです。ま,実際のところ,許可というよりは単なる届出に近く,筆者の知るところでは不許可になったケースはしりません。ただ,噂では,イラクに行こうとした修習生の許可が下りなかったとか,北朝鮮に行こうとした修習生もダメだったらしいとかいう話があるようですね。

 ちなみに,検察官も,海外旅行に行く場合には届けを出さなければならないようです。裁判官や他の国家公務員もそうなんですかね? もちろん,弁護士の場合,許可も届けもいりません。事務所へのおみやげさえ買ってくればOKってことですかねexclamation&question
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:42| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記

2006年01月04日

★報酬の取りっぱぐれにご用心?!★

 新年明けましておめでとうございます。今年も当ブログはぼちぼちやっていきますので,ご愛顧よろしくお願い申し上げます。

 さて,弁護士費用というと,事件処理の前にもらう着手金と,事件終了後にもらう報酬の2つにわかれますが,実は報酬を取り損ねてしまうこともあるって知ってますか?

 こちらから金銭を請求している事件で,勝訴した場合には,取りっぱぐれの心配はあまりありません。こういう場合には,相手から回収したお金を,まずは弁護士の預かり金口座に回収し,そこから弁護士の報酬を差し引いて依頼者に渡せばそれでいいからです。問題なのは,登記手続の請求など,金銭の請求ではない場合や,相手から請求されている被告事件の場合です。こういう事件では,勝訴しても相手方からお金が入ってくるわけではないので,さきほどのような方法が使えないんですよね。実際のところ,「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とはよく言ったもので,事件が終わってしまえば報酬なんてしらないという態度を取る依頼者も見かけられます。いくら契約書等を作っているとはいえ,元依頼者を相手に報酬請求の裁判をするというのはちょっと格好悪いですし,結局泣き寝入りしてしまう弁護士も相当数いるのではないでしょうか。

 裁判官や検察官の場合,報酬の請求はしなくていいわけですから,こういう報酬の請求の悩みは,法律家のなかでは弁護士特有のものなんでしょうねドコモ提供
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:54| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記

2005年12月28日

★捨てられない物?★

 今日で仕事納めとか,今日か明日大掃除をするという企業も世間では多いのではないでしょうか。大掃除の際には,捨てていいのかどうか迷う物って結構ありますよね。弁護士も案の定,そういうものが非常に多いって知ってましたか?

 これまでに,事件の記録の保管が大変だという話はしたことがあります。でも,他にも,いろいろかさばってしまう書類はあるんですよね。
 捨てられない代表格としては,本&雑誌類でしょう。判例雑誌等は,集め出すと一つの部屋が埋まってしまうほどの量になってしまいます。おそらく判例収集はインターネットで足りるし,置いておいてもほとんど見ないけれども,いつかは役にたつかもしれないと思うと,なかなか捨てられませんね。
 また,委員会や勉強会,シンポジウム等でもらう資料も,ためていくと大変な量になります。でも,実際のところ,義務的に参加しただけのシンポジウムの資料など,まずもう一度見直すことなどありません。大掃除の際に,一掃してしまうべきなのかもしれませんね。

 裁判官や検察官の場合,年末よりは転勤を伴う異動の際に,捨てる物を捨ててしまうということになるんでしょうね。弁護士の場合転勤がありませんから,大掃除の際に捨てないと,いつまでも残っちゃいますからねふらふら
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2005年12月20日

★他人がやった事件の続きはイヤ?★

 民事でも刑事でも,訴訟であれば原則として判決に不服があれば控訴することがあります。たまに,「一審は敗訴してしまった。控訴から先生に依頼したい」という相談を受けることがあります。
 さて,こういう,第二審から事件を受任するのは,大変なのでしょうか?

 まず,やはり控訴審で判決がひっくり返るということ自体が少ないので,あまりよく検討せずに簡単に引き受けると,結局一審と同じ結果になってしまいかねません。ですから,じっくり検討したいところですが,実は控訴は判決から2週間以内にしなければならないので,あまり時間がないんですよね。まあ,とりあえず「控訴します」という書面だけ出しておいて,実質的な理由は後回しにすることもできるのですが,一審ほどじっくり考えている時間がないのは確かです。
 また,一審を本人さんが弁護士をつけずにやっていた場合には,まあその本人さんから事情を聞けば,それを法的に整理して訴訟活動していくことは可能でしょう。でも,一審を全く知らない弁護士が担当していた場合,ちょっとやっかいです。一審で提出された書面を見て,「なんでこんな主張してるの?」とか疑問に思っても,なかなかその弁護士に尋ねることは難しいですよね。

 そういうことで,引き受ける方からしたら,第二審から引き受けるのは決して楽ではないような気がします。ただ,依頼者からみれば,第一審で負けてしまったんだから,第二審は別の弁護士に頼みたい,と思う人もやっぱりいるんだろうなあと思いますね眼鏡
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:34| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2005年12月12日

★長官って実は寂しい仕事?★

 裁判官や検察官の場合,部長,次席,検事正ないし裁判所長といった地位があり,出世とう概念が存在します。さて,出世すると,どういうメリットがあるのでしょうか?

 地裁の所長や,地検の検事正クラスになると,たいていは一軒家の官舎が貸与されます。地方に行くと,なかには庭付きの非常に立派な官舎の場合もあります。また,運転手がいて,官舎から裁判所や検察庁まで送り迎えをしてくれます。当然,所長室や検事正室は,他の部屋よりも立派な個室であることが多いです。こういうことを聞くと,いいなあって憧れたりするかもしれません。
 でも,筆者は修習中や弁護士になってから,何人かの所長達を見てきましたが,結構孤独だし,制約があって窮屈みたいですね。これまでにも,裁判所の食堂でひとりぼっちで食事をしている所長の姿を見たことがよくあります。また,修習生とのおしゃべりが大好きな所長に,裁判所で5時以降に軽くビールでも飲みながら話をしませんかと誘ったところ,「運転手さんがいる手前,5じになったらいったんは官舎に帰らなきゃだめなんだよ」と言われたこともありました。

 出世をすると特権が与えられはする反面,自由度ってやっぱり減っちゃうようですね。もちろん,裁判や調べなどの実務の現場に立つ機会もなくなっちゃうわけで,生涯現役でいたい人にとっては,むしろ出世しない方が良い面もあるのかもしれませんね手(グー)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 00:02| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記

2005年12月02日

★セカンドオピニオンの是非★

 最近,一つの医師の意見だけでなく,他の医師にも診断してもらって意見を聞く,いわゆる「セカンドオピニオン」が広まってきていますね。弁護士の世界でも,セカンドオピニオンの概念は通用するわけで,ごくまれにですがセカンドオピニオンを聞きにくる相談者もいます。
 さて,弁護士にとって,セカンドオピニオンってどう感じるんでしょうか?

 筆者の個人的な感想ですが,自分のところに初めて相談に来た人が,「実際に依頼をする前に,一応他の弁護士の意見も聞いてからにしたい」と言うことには,筆者は賛成です。相談者が,「本当にこの弁護士で大丈夫だろうか」なんていう不安を抱えたままでは,今後の信頼関係が揺らぐおそれがあるので,他の弁護士の意見も聞いてもらい,それでもやっぱり町弁さんにお願いしたい!と言ってもらえると,こちらも嬉しいし安心なのです。
 他方で,他の弁護士の意見を一度聞いた人が,筆者のところにセカンドオピニオンを聞きに来た場合は,実はちょっと苦手です。なぜなら,筆者より先輩だったり,お世話になっている弁護士が初めの弁護士だったりした場合,その意見が間違っているとか,その意見がおかしいとか言うのは,筆者のような弁護士が少ない地域ではなかなか言いづらいものなのです。また,純粋にセカンドオピニオンを聞きに来たという人もいるものの,中にはただ単に半分ひやかしでいろいろな弁護士の相談を聞いて揚げ足をとったりクレームをつけたりするような人だったり,初めに相談を受けた弁護士から法律相談ではないので断られたりしているケースなども結構多いんですよね

 これから弁護士が増えるので,セカンドオピニオンのケースも増えてくるんでしょうね。むしろ,本当に重大な事件の場合,積極的にセカンドオピニオンを聞いてみるというのも,相談者にとっては重要なのかもしれませんねひらめき
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:11| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2005年11月25日

★弁護士に派閥ってあるの?★

 集団でたくさんの人が集まると,どうしても派閥とかグループとかってできちゃいますよね。さて,弁護士の場合も,そういう派閥とかってあるのでしょうか?

 まず,弁護士の場合,都道府県毎に弁護士会が別れているので,別の他府県と組んで大きな派閥を構成するとかそういうことはあまりありません。
 では,各府県の弁護士会の中はどうかというと,100人を超えるような大きな弁護士会では,非公式なことが多いとはいえ,派閥ができているようですね。特に,弁護士会の会長選挙などでは,派閥毎に会長候補を出して争ったりしているところもあるようです。あまりに人数が多いと,全員と付き合っていくのは無理なので,付き合う範囲を狭くした方がより親交が増えるというメリットがあるような感じですかね。
 他方で,筆者が所属しているような小規模の弁護士会では,派閥のようなものはありません。そもそも,弁護士が少ないので,みんなお互いに顔を知っていますし,会長にも結局ほぼ全員がなれるので,争う必要がないんですよね。また,そもそも一般民事の弁護士の場合,独立して一人でする仕事が多いので,あまりグループを作るメリットを感じないからかもしれませんね。

 ちなみに,裁判官や検察官の場合,どうなんでしょうねえ。あまり派閥とかは聞いたことがありませんが,グループ的なものはあるんでしょうかねexclamation&question
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2005年10月11日

★なんで裁判はこんなに時間がかかるのっ!★

 民事や家事の裁判の場合,もちろんどのような裁判なのかによって全く異なってはきますが,訴えの提起から判決の確定まで短くて半年,たいていは1年程度かかってしまうことが多いです。長ければ,数年にわたってしまうこともよくあります。原因としては,裁判の期日が1か月又は2か月に1回くらいのペースでしか入らないからです。筆者が修習生のころなどは,「もっと,10日後くらいに期日を入れることはできないの?!」なんて思っていましたが,実際のところはどうなのでしょうか?

 結論から言うと,10日くらいのペースで期日を入れることはかなり困難です。裁判の期日には,一応弁護士が事前に十分に検討し準備をした書面を提出するわけですが,相手方の弁護士がそれに対する反論の書面を提出するためには,例えば,
@依頼者との打ち合わせの予定を入れる
A依頼者と打ち合わせをし,必要な証拠を持ってきてもらうように指示
B依頼者が,必要な証拠を手に入れられないというので,弁護士照会制度を使って銀行に問い合わせ
C銀行から照会についての回答がくる
D銀行からの回答をもとに,再度依頼者との打ち合わせ
E打ち合わせをもとに,書面を作成する
…などというように,意外と時間がかかってしまいます。しかも,弁護士はその1件だけでなく,他にもたくさん事件を抱えていますから,依頼者との打ち合わせといっても,時間がなくてすぐには打ち合わせができないことがほとんどです。そしてさらに,次回期日を決める際にも,双方の弁護士と裁判官の三者ともに予定が空いている日でなくてはだめなので,なかなか期日が入らなくなってしまうんですよね。

 裁判の迅速化は大切だとは思うものの,迅速化のためにはまだまだ苦労がありそうですね猫
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 07:59| Comment(0) | TrackBack(84) | 日記

2005年07月04日

★夫婦で弁護士って,いいの?★

 司法修習生同士で結婚というのがよくあることだ,というのは,なんどか書いたことがあると思います。では,夫婦とも弁護士である場合,将来的に夫婦で独立して一緒に事務所をするというのは,いいことなのでしょうか?

 実際に,夫婦で法律事務所をやっているケースはちらほらみかけられます。夫婦だけで法律事務所をやる場合のメリットとしては,何と言っても女性が出産,育児の際に気兼ねなく休むことができ,その後も仕事に復帰しやすいことではないでしょうか。筆者と同期の修習生でも,カップルはたくさんいましたが,「将来は2人で独立したいね」みたいなことを言っているカップルも結構いたりしました。
 では,夫婦で独立して2人で事務所をやっていくことは,いいことずくめなのでしょうか? まず,これは人それぞれの価値観の違いだとは思いますが,仕事も家でも常に一緒になるので,お互いの個人の時間がなかなかもてません。仕事の愚痴を,帰ってから相手に聞いてもらうということも,同じ仕事をしているとなかなか出来ないでしょう。また,これは筆者が修習していたときにみた夫婦事務所であったことですが,どうしても夫婦の間では仕事時間中も公私混同してしまうことがいろいろあるので,イソ弁や事務員,修習生などは結構居づらく,特にイソ弁はすぐに辞めてしまうことがあるようです。

 夫婦2人きりで弁護士事務所をするというのも,善し悪しなんですねムード
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 10:26| Comment(6) | TrackBack(22) | 日記

2005年05月01日

★法律家は年中無休?★

 世間はGW一色ですね。有給休暇をつけて10連休という人も結構いるのではないでしょうか? もちろん,法律家も休みをとりはしますが,GWであれ,お盆であれ,年末年始であれ,必ず働かなければならない法律家がいること,知ってますか?

 刑事事件で通常逮捕をするためには,裁判官が逮捕状を発布しなければなりません。また,逮捕されれば48時間以内に原則として事件は検察官に送致され,検察官は24時間以内に勾留するか釈放するかを決定しなければなりません。お正月であろうと,お盆であろうと,犯罪者は必ず出てくるので,それに備えて裁判官も検察官も何人かは勤務態勢についていなければならないのです。
 特に,逮捕状の発布の場合には,緊急を要することがあるので,裁判官は年末年始も含め365日必ず夜勤の当番の人がいます。裁判所に待機することもありますし,それほど規模の大きくないところでは,官舎内に待機していて,逮捕状の請求がきた場合,宿直の事務員さんが官舎に記録を持っていったりします。

 これに対し,弁護士にも刑事事件で身柄拘束された人に対し初回だけ無料で接見をするという「当番弁護士」の制度があり,原則として要請から24時間以内に接見に行くように運用されているので,GWや大晦日,正月も担当の弁護士が決まっています。まあ,しかし,お正月早々に警察署まわりなんてしたくないのがふつうでしょう。筆者の県では前年度の弁護士会の会長が大晦日から正月の当番弁護を担当することに事実上決めてます。
 もっとも,弁護士会の会長をしていた人は,たいていイソ弁がいたり仲のいい後輩がいるので,おそらく自分で当番弁護をせずに,独身の若手弁護士に頼むことが多いんでしょうねたらーっ(汗)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 10:41| Comment(308) | TrackBack(64) | 日記

2005年04月01日

★ヤクザの国選弁護★

 国選弁護は,裁判所から選任されるので(筆者の県では事実上弁護士会が名簿順に回していきます),自分で事件を選り好みできません。ですから,ヤクザの事件が回ってくることもよくあります。
 ヤクザの事件は大変そうと思いますか?

 実は,ヤクザの事件は結構楽なことが多いです。裁判手続などは,先輩や周りの前科者から教えられてよく知っていますから説明不要ですし,むしろ見通しについても,「先生,やっぱこれじゃあ実刑っすよね」なんて感じでかなり弁護士に近い感覚を持っています。また,身柄拘束された後の保釈は,法律上は起訴された後なら保釈請求できるものの,実務では第1回公判期日まではなかなか保釈は認められません。カタギの人の場合,「早く保釈してくれ。何でおれは出れないんだ!」と怒る方もいらっしゃいますが,ヤクザの場合さすがにその辺の事情もわかっていて,「先生,やっぱ第1回までは保釈は無理ですよね」なんて感じで案外話が通じたりします。

 …というように,ヤクザの国選弁護は実は楽だったりするんですね。ただ,さすがにボス級のヤクザの場合,私選弁護人をつけるので,国選弁護はつかないですね。私選弁護の場合は,ヤクザは弁護士に報酬を払うことになるので,やっぱりヤクザ側の要求も高くなり,大変なようですけどねモバQ
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:42| Comment(143) | TrackBack(32) | 日記

2005年03月30日

★法律家の転勤事情★

 もうすぐ4月ということで,転勤のシーズンですね。裁判官,検察官も,4月でたくさんの人が異動することになります。

 裁判官・検察官は,だいたい2〜4年に1度は必ず異動します。たいてい,若いうちは全国津々浦々を飛ばされて,40歳半ばくらいになるとだいたい西日本中心とか,関東周辺とか,だんだん地域が固定されてきます。一応全国どこでも公務員官舎があるので,住む場所を自分で探す必要はないわけですが,引っ越しの準備とかは自分か家族がしなければならないわけで,結構な負担のようです。

 では,転勤のない弁護士はこの時期に何らかの影響を受けないのでしょうか?
 まず,4月1日から1週間くらいは,刑事の身柄事件のような期間制限のある事件を除き,期日が入りづらくなります。異動で来たばかりの裁判官が事件記録を読む時間が必要なんですね。
 次に大きいのは,裁判官が変わるので,事件に対する見方も変わる可能性があるということです。弁護士としては勝ち筋の事件だと思っていろいろ証人申請をしていたのに,どうも裁判官が乗り気でなく,証人を採用してくれない。そんなとき,裁判官が変わることによって,急に証人を採用してくれたりすることがあるのです。

 ですから,弁護士としては,勝ち筋の事件はできるだけ3月末までに判決を書いてもらい,負け筋の事件はできるだけ4月以降に引き延ばそうという作戦に出るとよいのかも知れませんね手(チョキ)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:19| Comment(7) | TrackBack(11) | 日記

2005年03月24日

★弁護士の懲戒事由★

 不正又は不法なことをした弁護士に対しては,懲戒請求という制度があります。この懲戒請求により,弁護士は懲戒の審査にかけられ,見逃せない不正があると認められれば,戒告や業務停止等の処分を受けるわけです。
 実は,毎月全国で数名の弁護士が懲戒にかかっています。懲戒にかかった弁護士は,日本弁護士連合会が発行する「自由と正義」という雑誌に掲載されるのですが,いったいどんなことをして懲戒になってしまっているのでしょうか?

@依頼者からの預かり金を流用
 弁護士の懲戒事由のうち,もっともメジャーなものといえるでしょう。弁護士の収入は,非常に波があるため,「来月になれば必ずお金が入ってくるので,今月分だけ流用してもばれないだろう」と思ってしまうんでしょうね。

A事件を放置
 弁護士も人間である以上,やりたくない事件はどうしても後回しにしてしまいがちです。しかし,事件にはほとんど時効がからんでくるので,放置しておくと時効にかかってしまって取り返しのつかないことになるおそれがあるのです。
 ま,やりたくない事件はできるだけ受けない,というのが鉄則ですね。

B名義貸し
 弁護士でない者に対し(たとえば事件屋など),自分の名前を使って仕事をすることを許諾するケースです。弁護士は事件に関連するのであれば他人の住民票や戸籍を取得することができるので,興信所などに自分の名義を貸し,興信所が他人の住民票を取得する際に提携弁護士の名前を使う,ということがあるようで,問題になっています。

C酒に酔って法廷又は接見に行く
 これも実際に問題になっています。筆者も翌日の午前中に法廷がある場合には,朝まで飲むのは控えるように努力しています。

などなど,挙げればキリがありませんが,不正はなかなか無くならないものですね。
ま,こういう弁護士はあくまで一握りで,大半の弁護士は真っ当に仕事をされているので,あしからずモバQ
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:54| Comment(8) | TrackBack(130) | 日記

2005年02月15日

★弁護士費用って何でそんなに高いの?★

 弁護士に訴訟を頼むと,ちょっとしたことで50万円とかとられてしまうというイメージは多いと思います。実際にも,軽くそれくらい請求されることは少なくありません。なぜ,そんなに高いのでしょうか?弁護士は儲け主義なのでしょうか?

 弁護士は,裁判官や検察官と異なり,テナント料,事務員さんの給料等,全て自分で払わなければなりません。町弁7年目で独立し,弁護士は本人1人,事務員2人でやっているA弁護士(架空)の経営を覗いてみましょう。

【経費/1か月】
 事務員給料   20万×2  40万円
 弁護士会会費,賠償保険費用  10万円
 事務所テナント料       15万円
 FAX・コピー機等リース代  10万円
 資料の収集費用        10万円
 車関係(ガソリン・駐車場など) 15万円
 交際費            10万円
 雑費             20万円
 税金・社会保険料等      10万円

 →合計 140万円/1か月

 少なくともこれくらいはかかってしまうのです。たとえば,事件1件あたりの弁護士費用を5万円などに値下げしてしまうと,月に28件の事件を処理してようやく費用分が稼げることになりますが,1つの事件で長ければ1年以上の時間を要しますから,毎月28件を弁護士1人で処理することは不可能です。

 また,法律相談5000円/30分は高いと言われますが,たとえば1日に10件相談をしてそれが20日あっても,経費分すらまかなえないのです。

 特に,弁護士の相談業務,書面の起案,法廷での訴訟活動は,事務員さんにはどうしても任せられない分野なので,1人の弁護士ができる仕事というのは限られ,1件あたりの報酬が高くなってしまうようですひらめき
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 08:07| Comment(4) | TrackBack(1) | 日記

2005年02月11日

★弁護士にとっておいしい仕事とは?A★

昨日の記事の続きです。

 では,おいしい仕事とはどんな仕事か。これは簡単,争いの額が多い事件です。
たとえば,20歳の若者が交通事故に遭い,後遺症で寝たきりになってしまったとしましょう。保険会社は,「7000万円で示談するので,ハンコを押して下さい」と言ってきました。若者の親は,本当にこれでハンコを押してしまっていいのか分からないので,弁護士に相談にきました。
 こういう場合,保険会社は@当事者基準,A弁護士基準,B裁判基準という3つの基準を持っています。すなわち,たとえば,@当事者がいくら交渉しても7000万円でしか示談に応じないが,A弁護士が介入した場合には1億円,Bさらに弁護士が訴訟を起こしてきた場合には1億3000万円までは示談に応じる,というような基準です。交通事故の裁判は,ある程度判例が確立されており,保険会社は必ず判決での金額よりも低い金額を示してくるのです。
 本件では,訴訟を起こし,結局1億3000万円で和解をしました。今回は,資力がないということで,着手金は50万円と低くしましたが,報酬は受けた利益の15%,すなわち(1億3000万−7000万)×15%=900万円を報酬としてもらいました。なかなかおいしい仕事だと思います。

 本件では,結局依頼者の方も,利益としては6000万−900万=5100万円を得ているので,十分満足だと思います。
交通事故の被害者で保険会社から示談を提示された場合,このようなケースが少なくないので,まずはハンコを押す前に弁護士に相談した方がよいかもしれませんね。
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 17:54| Comment(8) | TrackBack(137) | 日記

2005年02月09日

★町弁の一日★

 町弁って,どんな一日を送っているのか,知りたくありませんか?
ここでは,町弁のある一日を覗いてみましょう。

9:00   事務所に出所。
    メール,FAXに目を通し,返事を書く。

10:00  地裁で国選の判決1件。

10:30  地裁で弁論準備1件。

11:00  昼まで事務所内で仕事。
    サラ金との過払い返還の交渉,国選事件の被害者への手紙,情状証人    と電話で打合せ,管財事件の債権回収の準備etc…

12:30  事務所で昼食

13:30  市役所内で法律相談
    30分×4コマ

15:30  高裁で和解期日があるので,高裁まで電車で移動。
(16:30) 和解期日

17:30  事務所に帰所。昼間に届いたメール,FAXの処理。

18:00  昼間に勤務している依頼者と,次回民事尋問の打合せ。

20:00  事務所近くの定食屋で夕食。

20:30  夕食後,事務所でようやくこの日初めての起案の時間。
    今週中に提出の答弁書,準備書面,陳述書を起案。

23:00  帰宅。

 ま,あくまで例ですが,こんな感じで違和感はないんじゃないでしょうか。実際にこのブログをご覧の町弁の方からは,「もっと忙しいぞ!」と言われるかもしれませんが。うちの事務所のボスや兄弁はこんな感じです。

 ちなみに,筆者はまだ町弁になって3か月余りで,まだ自分の事件もそこまで多くないので,もう少し時間に余裕があります。筆者の場合,朝は7:30〜8:00の間に事務所に出ますが,夜は週の大半が飲み会で,18:00以降あまり事務所にいないかも…がく〜(落胆した顔)
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 19:19| Comment(123) | TrackBack(28) | 日記

2005年02月04日

★司法修習生の給料って?★

 弁護士・裁判官・検察官になるためには,司法試験に合格後,1年半の司法修習を受けなくてはなりません。マジックマッシュルームを食べて5階から飛び降りただの,痴漢容疑をかけられるなど,あまりよくない話題で騒がれる修習生ですが,いったい彼らはどのくらいの給料をもらっているのでしょうか。

 修習生は,一応準公務員という扱いで,国から給料を支給されます。額は,ほぼ国家2種合格の一般国家公務員と同程度。月17万〜20万円くらいです。幅があるのは,地域によって「調整手当」というものが支給されるからです。都会では物価が高いであろう,ということで,都会の修習生は少し給料が高くなるのです。

 さらに,夏と冬の年2回,ボーナスも支給されます(合わせて2〜3か月分くらい)。修習生は基本的には残業はないですし,9時−17時で帰れる身分であることからすれば,かなりおいしい待遇といえます。ただ,妻子持ちの人からすれば,少し生活が苦しいようです。

 しかし,勉強させてもらっているのに,国から給料をもらえるというのは贅沢な身分ということで批判があり,将来的には給料の貸与制(弁護士になったあと返済していく)にすることが検討されています。

 筆者は修習生のころは遊びすぎてお金が無く,発泡酒しか飲めませんでした。今,エビスを飲めることが最高に幸せです揺れるハート
ニックネーム 町弁(,まちべん) at 10:56| Comment(9) | TrackBack(13) | 日記